今日はお別れですが。。。

寒風沢島の島津区長が、人々を見送ります。

「ああ、あんたは高知からでしたな。瀬戸内は海が穏やかでしょう。」

「いやだ、島津さん、高知はこことおんなじ太平洋ですよ~!」

いい感じでお酒が入ってご愛嬌。

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「だったはず」の寒風沢島で。

「あなたと植えた桜の木は絶対に枯らさないように面倒みるからね。だから桜が咲いたころにまた来てね。今度来るときには家にも遊びにおいで。」

「ただボランティアに参加するはず」だったのに、島の方々の生活の1コマに飛び込んだような感覚。いま小学校4年生の息子が成人する頃、もう一度島を訪ねたい。その日まで自分自身の毎日を精一杯生きていきたい。

単なる作業と軽い気持ちでいたのが、自分が島と私の出会いの物語の一端を担うことを重く感じる反面、ワクワクして気持ちが高揚する感覚を覚えた。

「復興」から、「未来を紡ぐ、明日を創る」というふうに想いが変わった。島の人々と「桜」という存在を通じて、人生のストーリーがさらに濃くなったことに感動した。

こんな自分にいったい何が出来るだろうか(なにも出来ないんじゃないか)と思っていた。島の人々と桜を植えているうちに、特別なことなどいらない、土地に行き、人と語り合い五感で感じることが大切なのだと気がついた。

桜を植えることがなんの意味があるのか最初は分からなかった。でもそこには桜の木の向こう側に人がいて、この向かい合いに意味があると分かってとても嬉しくなった。お互いに励まし合い、未来への希望を語り合うことで元気を与え合えることに気がついた。自分のいまの仕事や家庭に置き換えて、大切にして生きていきたい。子供が結婚を決めた時、寒風沢島に絶対に一緒に行こうと思う。

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たくさんの想い、願い、祈り、そして自分自身への声にならない声を乗せて、汽船は島を離れていきます。

「サブサワにまた来たいですか?」