リクと一緒に育つ桜
前日に降った雪が大地を覆い隠していました。
2012年の上巳の節句のこの日、打って変わったように晴れ晴れした大空の下、宮城県の牡鹿半島。
『先祖代々この海の見える土地に寄り添って生きてきた人々が、たとえ離れ離れになってしまったとしても、一年に一度くらいはみんなでここに集って憩い、語り合える場所がほしい。多くを奪った波から必死に逃げたこの高台に、多くを奪った海だけれど、その海を見下ろすこの高台に、みんなが春に待っている花を育てたい。』
土地に生きる人々の祈りと願いに寄り添って育つ桜の小さな苗木が大地に根を張った日でした。
あれから3年。(牡鹿名物?)鹿の食害にも負けずに育った桜はもう2メートルを超えたそうです。いつも牡鹿の様子を伝えてくれる沼倉さんが教えてくれました。桜の番犬「リク」もまたすくすくと育っています。
2014年3月11日