寒風沢からのたより

いま天気予報を見たら、暴風波浪警報が出ていて、おい、大丈夫か?と一瞬思ったあとに、あぁ、でもあの人たちは大丈夫か、と思いなおす。そんな寒風沢から、春のたよりが届きました。

いつも行くとお世話になるステイステーションの管理人の稲妻さんが、「みなさんが植えた桜に花がついてますよ!」と写真を送ってくれました。こういうお便りが、本当に嬉しいです。

あれから7年目の、まだまだ小さな桜ですが、いずれ隣のヤマザクラのように真っ白に咲き誇る大木になっていくのでしょう。その時間の長さを考えると、私自身のどうこうというよりは、島の人びとの子孫、私たちの後輩たちが、そんな風景をながめているんだろうなと、思考は移っていきます。

先日八木さんにタケノコを送ったら、宅急便を載せた船が島に着いた10時46分の直後に電話を下さったんでしょう。私の携帯が10時55分になりました。

ふだん物理的には離れていますが、このなんともいえない距離感の近さは、育っている桜であり、ともに過ごさせていただいた時間の数々であり、そしてお互いにふとしたときに想う時間のおかげなんでしょう。なににも変えられません。